少なくとも何か???、すぐにでも行動を起こさなくてはならない。
そんな強迫観念にわたしはせき立てられていた。
そうヒカルに言われ、わたしはこの海岸に以前来たことがあるのを思い出していた。
この記憶はおそらく???、そうか、多分この世界でのわたしの記憶にちがいない。

この海岸には確か2年前の同じ日、確か同じような時間に。

そう、確かあの日も春分の日の夕暮れ時だった。
わたしはこの久高島のカブールと言う浜辺に来たのだ。
そしてあの時???、とわたしが思った瞬間だった、わたしの目の前の砂浜の表面にもうひとりの人間の影が揺れるようにしながら伸びてくるのがわかった。

ナオキ?

それに???ヒカルさんね?」
そう言ってそこに立っていたのは、(今いるほうではない)あっちの世界では死んだはずのあのニカイドウミクだった。

み、ミク?
き、君がまた???な、なんでここに?」

ええ?
あ、あたしは???、一昨年の春分の日以来、この日には毎年ここにくることにしてて。
ああ、で、でも、その理由は???このわたしにもよくわからないんだけど」
そう言って一瞬うつむいたミクは、再びすぐに顔をわたしの方に向けてこう続けた。

ねえ、ナオキ?
フィオレンテって???、な、なんのことだかわかる?」
ふぃお?ふぃ、フィオレンテ?
い、いや。
なんのことだか???」
そう。

それが???、ああ、その言葉がね、なんだか今日は朝から頭から離れなくて。
でも今ナオキに会って、それはきっとわたしがあなたに今日伝えなければいけない言葉なんだって???、そうさっき確信したんだけど」
とミク。

俺に伝えるって?
意味がわからないなあ」

ねえ、でもそれって、何処かの場所のことじゃないかな?」
とヒカルさんがすぐにそれをフォローする。
場所?